知っておくべき米国の公民権運動の指導者たち -

1950年代、1960年代、そしてそれ以降にアフリカ系アメリカ人が平等を求めて戦った公民権運動について考える時、真っ先に思い浮かぶ名前はマーティン・ルーサー・キング・ジュニアである。しかし、他にもわたしたちが知っておくべき人物はたくさんいる。過去から現在に至るまで、すべての黒人アメリカ人の自由のために戦うことを最優先にしてきた人物たちだ。

歴史の知識を深めたい人は、このギャラリーをクリックして、今日の公民権運動の象徴とも言える33人の人物について学ぼう。

© Getty Images

メドガー・エヴァース -

メドガー・エヴァースは1950年代から1960年代初頭にかけて活動した公民権運動家である。彼はNAACP（全米黒人地位向上協会）の現地事務局長を務め、有権者登録運動、抗議活動、ボイコット運動を組織した。

© Getty Images

マーティン・ルーサー・キング・ジュニア -

マーティン・ルーサー・キング・ジュニアは非暴力の抗議を主張し、米国における人種差別と差別に反対する運動を主導した。キングは、モンゴメリー・バス・ボイコット運動、バーミングハム運動、そして有名な「私には夢がある」という演説を行ったワシントン大行進での役割で最もよく知られている。

© Getty Images

ルビー・ブリッジス -

1960年、6歳のルビー・ブリッジスは、ニューオーリンズの白人だけの公立学校であるウィリアム・フランツ小学校に通う最初の黒人の子供だった。激しい反対と人種差別に直面した彼女の勇気は、公民権運動の象徴となった。

© Getty Images

ジェームズ・メレディス -

ジェームズ・メレディスはアメリカ空軍の退役軍人で、1962年にミシシッピ大学に入学した最初の黒人学生だった。彼は何度も同大学への入学を申請したが、人種だけを理由に拒否された。メレディスはその後も10年間ずっと活動家として活動を続けた。

© Getty Images

サーグッド・マーシャル -

サーグッド・マーシャルは、米国最高裁判所初の黒人判事となった公民権弁護士である。最高裁判所判事に任命される前は、NAACPでの活動で知られ、ブラウン対教育委員会裁判や学校での人種差別の終焉につながる一連の判決で勝利した。

© Getty Images

ロイ・ウィルキンズ -

ロイ・ウィルキンスは、1955年から1977年までNAACPの事務局長を務めた。彼は、ワシントン大行進や1965年の投票権法など、主要な公民権運動に取り組んだ。

© Getty Images

ブリタニー・パケート・カニングハム -

ブリタニー・パケート・カニングハムは社会正義の指導者、教育者、組織者であり、2014年にマイケル・ブラウンが警察に殺害されたことに対するファーガソン暴動で重要な役割を果たした。

© Getty Images

ネキマ・レヴィ・アームストロング -

ネキマ・レヴィ・アームストロングは、受賞歴のある公民権弁護士、学者活動家、ミネアポリスのNAACP元会長である。アームストロングは、警察官デレク・ショーヴィンの手によって殺害されたジョージ・フロイドの名を冠した国内初の抗議活動を組織する上で重要な役割を果たした。

© Getty Images

クリステン・クラーク -

クリステン・クラークは2021年に司法省の公民局を率いる初の黒人女性となった。彼女はNAACP法的防衛教育基金の弁護士であり、法の下の公民権のための全国弁護士委員会の会長兼事務局長でもあった。

© Getty Images

ジェームズ・ラッカー -

2005年、ジェームズ・ラッカーはハリケーン・カトリーナの被害者を救済するためにカラー・オブ・チェンジを共同設立した。その後数年で、カラー・オブ・チェンジは米国の黒人アメリカ人の政治的発言力を強化することを目的としたオンライン公民権団体へと進化した。

© Getty Images

パトリッセ・カラーズ／アリシア・ガーザ／オパール・トメティ -

パトリッセ・カラーズ、アリシア・ガーザ、オパール・トメティの3人は、17歳のトレイボン・マーティンを殺害したジョージ・ジマーマンの無罪判決に対する反応として2013年に設立された組織、ブラック・ライヴズ・マターの創設者である。

© Getty Images

イブラム・X・ケンディ -

イブラム・X・ケンディは、米国の人種と差別政策に関する作家、教授、活動家、歴史家だ。彼は、2020年にブラック・ライヴズ・マター運動が再燃したのをきっかけに人気が急上昇した「アンチレイシストであるためには」の著者である。

© Getty Images

ラティーファ・サイモン -

ラティーファ・サイモンは公民権と人種的正義を主張している。彼女はサンフランシスコ湾岸地域の公民権弁護士委員会の事務局長、及びローゼンバーグ財団のプログラムディレクターを務めた。彼女はまた、マッカーサー財団の「天才」賞を受賞した史上最年少の女性でもある。

© Getty Images

タラナ・バーク -

タラナ・バークは、性的暴力の被害者、特に有色人種の女性を助けようとする「Me Too」運動の創始者だ。2017年、ハーヴェイ・ワインスタインの性的虐待スキャンダルの際に、何百万人もの人々がソーシャルメディアでこの運動を利用したことで、「Me Too」運動は文化的な運動となった。

© Getty Images

ミシェル・アレクサンダー -

ミシェル・アレキサンダーは公民権弁護士、教育者であり、2010年のベストセラー本「ニュージムクロウ：カラーブラインドの時代における大量投獄」の著者でもある。この本は、米国における人種と刑事司法の議論のあり方を変えるのに貢献した。

© Getty Images

フィル・ウィルソン -

1987年にHIVと診断され、その2年後にパートナーをエイズで亡くしたフィル・ウィルソンは、この病気の認知度を高めることに尽力した。彼は1999年にブラック・エイズ研究所を設立し、予防と治療に関する教育が支援を必要とするコミュニティに確実に行き渡るようにした。

© Getty Images

マーシャ・P・ジョンソン -

マーシャ・P・ジョンソンは、1969年にストーンウォール・インでLGBTQ＋コミュニティのメンバーが警察から嫌がらせを受けた後、暴動を主導した。彼女はまた、ホームレスのトランスジェンダーの若者に住居を見つける活動を行うストリート・トランスヴェスタイト・アクション・レボリューションズ（S.T.A.R.)を創設した。

© Getty Images

ジョン・ルイス -

ジョン・ルイスは非暴力の公民権デモの提唱者だった。彼はセルマからアラバマ州モンゴメリーまでの行進を率い、州警察が行進者を暴力的に攻撃する中、「血の日曜日」として知られるエドマンド・ペタス橋を渡った。

© Getty Images

ジュリアン・ボンド -

ジュリアン・ボンドは、アトランタの食堂で人種差別を撤廃するための座り込み運動を主導した他、学生非暴力調整委員会（SNCC）の共同設立者でもある。彼は1967年から1975年までジョージア州下院議員を務め、1975年から1987年まではジョージア州上院議員を務めた。

© Getty Images

マルコムX -

マルコムXは「ネーション・オブ・イスラム（NOI）」の著名な人物で、黒人の誇りと自立を促進し、黒人の権利拡大を主張した。彼は現状に意義を唱え、1965年に暗殺されるまでアフリカ系アメリカ人の権利と尊厳のために戦った。

© Getty Images

ホイットニー・ヤング -

ホイットニー・ヤングは、黒人アメリカ人の経済的機会の向上に尽力した。彼は1961年から1971年まで全米都市連盟の事務局長を務めた。ヤングは、就業訓練、教育、公正な雇用を推進し、アメリカの白人企業と黒人コミュニティの間の溝を埋めることに注力した。

© Getty Images

ローザ・パークス -

1955年12月1日、ローザ・パークスはバスで白人の乗客に席を譲ることを拒否し、逮捕され投獄された。彼女の勇気がモンゴメリー・バス・ボイコット運動のきっかけとなり、バスの人種隔離は違憲とみなされるようになった。

© Getty Images

ドロシー・ハイト -

「公民権運動のゴッドマザー」と呼ばれることの多いドロシー・ハイトは、全米国人女性協議会（NCNW）の会長を40年間務めた。彼女は、1963年のワシントン大行進などのイベントの組織化に尽力した。

© Getty Images

バイヤード・ラスティン -

バイヤード・ラスティンは非暴力活動に尽力し、「自由への祈りの巡礼」など、多くの大規模な公民権デモを組織した功績がある。性的指向による差別に直面したにもかかわらず、彼は1987年に亡くなるまで公民権のために戦い続けた。

© Getty Images

パウリ・マレー -

パウリ・マレーは作家、弁護士、女性の権利活動家だった。マレーは人種差別と性差別に意義を唱え、公民権と男女平等の初期の提唱者であり、革新的な最高裁判所判決への道を開いた法的戦略に貢献した。

© Getty Images

エラ・ベイカー -

エラ・ベイカーは、NAACPの現場秘書兼支部長だった。また、ジム・クロウ法と闘うために資金を集める組織の共同創設者でもあり、公民権の目標を達成する手段として非暴力の抗議を優先するSNCCの設立に重要な役割を果たした。

© Getty Images

フィリップ・ランドルフ -

フィリップ・ランドルフは、米国初の黒人主体の労働組合である寝台車ポーター同胞団を設立した。ランドルフは、擁護活動を通じて軍隊の人種差別撤廃に重要な役割を果たした。

© Getty Images

ジェームス・ローソン・ジュニア牧師 -

ジェームズ・ローソン・ジュニア牧師は、非暴力抵抗の原則に基づいて学生や活動家を訓練し、組織化する上で重要な役割を果たした。彼は、ナッシュビル座り込みやフリーダム・ライドなど、多くの重要な公民権運動に深く関わっていた。

© Getty Images

W・E・B・デュボイス -

デュボイスは、20世紀初頭の最も影響力のある知識人の一人だった。彼はNAACPの共同創設者であり、アフリカ系アメリカ人の完全な公民権と平等を主張した。彼は白人至上主義に意義を唱え、「黒人のたましい」などの著作でアフリカ系アメリカ人の文化的誇りを奨励した。

© Getty Images

アイダ・B・ウェルズ -

アイダ・B・ウェルズは調査報道の先駆者であり、執筆活動を通じてリンチの恐ろしさを暴露し、米国における社会変革を訴えた。また、彼女はNAACPの共同創設者でもあり、女性参政権の提唱者でもあった。

© Getty Images

メリー・チャーチ・テレル -

メリー・チャーチ・テレルは、大学の学位を取得した最初のアフリカ系アメリカ人女性の一人で、後に全米有色人種女性協会（NACW）の初代会長になった。テレルは女性参政権運動の主導的な発言者であり、生涯を通して人種隔離と差別に反対した。

出典: (Oprah Daily (Britannica) (NAACP)

© Getty Images