吠えている？それともあくび？動物たちの眠そうな瞬間を捉えた衝撃の写真 -

あくびは、ほぼすべての脊椎動物に見られる行動であり、特に鳥類を含む多くの種においては眠気と関連していることが多い。しかし必ずそうとは限らない。

例えば、多くの鳥類は哺乳類のあくびに似た動作でくちばしを開くが、この「顎のストレッチ」が空気の吸入と吐き出しを伴うかどうかは、まだ確認されていない。ペンギンの一部は求愛行動の一環としてあくびを行い、オウムのような騒がしい鳥は、あくびを社会的なシグナルとして使う。

霊長類においては、あくびは通常、眠気を示すが、友好や攻撃性を伝える複雑な社会的メッセージとしても機能する。さらに、あくびは伝染することがある。

人間においては、あくびが伝染する現象が広く確認されている。見る、聞く、読む、あるいは他人のあくびについて考えるだけで、容易に引き起こされる。霊長類、特にサルでも、あくびが個体間で伝染することがある。

犬を飼っている人は、犬が人間のあくびを見た後に自分もあくびをすることがあると知っているだろう。猫も同様に、飼い主に対して共感的な行動を示すことがある。そして猫や犬も単に眠気を示すためにあくびをすることもある。

動物界全体では、魚や爬虫類まで、多くの生物があくびを行う。例えば、蛇は食事の後にあくびをして顎を整え、ベタ・スプレンデンスという魚は攻撃性を示すためにあくびを行うことが知られている。

2014年の研究によれば、人間があくびをする理由は、眠気や退屈とは無関係であるとされる。むしろ、あくびは脳を冷却し、より明晰な思考を可能にするための行動である。高温下では、あくびが心拍数と血流を増加させ、頭部に新鮮な空気を送り込むことで、脳の血液を冷却する。

しかし、動物においても同様の効果があるかどうかについては、科学的な合意には至っていない。脳の冷却という理論もあれば、酸素が不足したり体内に二酸化炭素が蓄積したりすると、動物があくびをして大量に空気を吸い込み肺をリフレッシュするという理論もある。

実際のところ、なぜ一部の動物があくびをするのか、その理由はまだ完全には解明されていない。しかし、確かなのは、眠気に襲われた動物たちが、時に驚くほど魅力的な姿を見せるということである。

このギャラリーをクリックして、眠たげな野生動物たちの素晴らしい瞬間をぜひご覧いただきたい。

© iStock

アザラシ、アシカ -

海洋哺乳類の中でも、アザラシなどの鰭脚類（ききゃくるい）は頻繁にあくびを行う。これが眠気からなのか、退屈からなのか、あるいは脳に酸素を供給するためなのかは不明である。しかし、いずれにせよ、あくびをしている彼らの姿は非常に愛らしい。

© iStock

トラ -

世界でもっとも認知度が高く、人気のある大型動物の一つであるトラは、眠くなるとあくびをし、その際には切歯や犬歯、さらに一部の小臼歯や大臼歯も見せ付ける！

© Shutterstock

カニクイザル -

その名に反して、カニクイザルは通常カニを食べない。彼らは、低地の熱帯雨林、沿岸の森林、マングローブ林など、さまざまな生息地に適応して暮らしている。つまりどこであろうと、のんびりくつろげる場所を見つけて生活しているのだ。

© iStock

猫 -

一部の専門家は、猫があくびをするのはコミュニケーションの手段だと考えている。しかし、もしかすると、それは彼らの睡眠や昼寝の重要性に対する鋭い感覚と関係しているのかもしれない。また、膝の上で寝ることは、猫の信頼と愛情の最も大きな証である。

© Shutterstock

カワウソ -

遊び好きで社交的なカワウソは、一日に3〜5時間の狩りを行う。そのため、使ったエネルギーを回復するために、しっかりと昼寝をするのは十分に納得できることである。

© Shutterstock

アメリカシロペリカン -

この鳥たちはあくびをすることに関してはトップクラスだ。その巨大なくちばしと大きくふくよかな体を持つアメリカシロペリカンは北米に生息する鳥の中で最も体が長く、北米大陸で一番大きな口を開けることができる鳥のひとつである。

© Shutterstock

アカギツネ -

狡猾で知的なこの動物は、郊外や都市部の星空の下でよく見かける。しかし、夜遅くまで活動するため、夜明けとともに大きなあくびをする姿が見られる。

© Shutterstock

ニホンザル -

ホンドザルとしても知られるニホンザルは、成長過程で非常に体力を使うことがある。これらの活発な霊長類は、温泉で一緒に入浴したり、雪玉を作って遊んだりするのが大好きだ。そのため、この子猿がしっかりと休息を必要としているのも理解できる。

© Shutterstock

ホッキョクギツネ -

これらの魅力的な動物は、非常に厳しい北極の気温に耐えなければならず、冬眠もしない。そのため、真冬の寒さの中で温かさを保つことは大きな挑戦である。疲れているときは、熱を失うを防ぐために、体を丸めて眠る。

© iStock

ツバメ -

飛びながら餌を食べたり飲んだりすることは、大量のエネルギーを消費する。ツバメが昼食の準備に忙しく働いた後、休憩を取りながら息を整えている姿が観察できる。

© Shutterstock

ヒョウ -

主に夕暮れから夜明けまで活動するこの美しい大型猫は、昼間は茂みの中や岩の間、あるいは木の枝の上で休む。

© Shutterstock

アデリーペンギン -

アデリーペンギンは、その興味深い求愛儀式の一部としてあくびを行う。オスは、クチバシを開き、顔を空に向けることで、メスに安心感を示す行動を取り、アピールする。コウテイペンギンも同様の行動を見せる。

© iStock

ゴリラ -

非常に知能が高く、人間のDNAに非常に似たDNAを持つゴリラは、退屈や眠気を含むさまざまな感情や社会的特性をあくびで示す。この写真にその様子が完璧に表れている。

© Shutterstock

ライオン -

「The Lion Sleeps Tonight（ライオンは寝ている
）」は、1961年にトーケンズが大ヒットさせた曲であるが、そのタイトルは少々誤解を招く。この大きな猫たちは、実際には昼間に短い昼寝をするのを好む。オスのライオンは1日に18〜20時間を睡眠に費やし、メスのライオンは15〜18時間の睡眠をとる。

© iStock

トウブハイイロリス -

日中の早朝と夕方に忙しく採食を行った後、このかわいらしいが侵略的な齧歯類（げっしるい）は、午後の大半を昼寝に費やす。

© iStock

レッサーパンダ -

主に昼間は木の樹冠での昼寝を好み、ほとんど動かないレッサーパンダは、夕方から夜にかけて活動を始める。

© Public Domain

シロフクロウ -

ほとんどのフクロウは昼間に眠り、夜間に狩りをするが、シロフクロウは特に夏の間は昼間も活動する。フクロウは日々のグルーミングの一環としてあくびをするが、あくびはストレスや縄張り警告とも関連している。

© Shutterstock

コアラ -

この愛くるしい動物たちは、座りっぱなしだと言っても過言ではない。コアラは1日に20時間も眠っている！実際、コアラがあくびをする姿を見るというのは、信じられないようなエネルギーの爆発を目の当たりにするということなのだ。

© Shutterstock

アメリカヤマセミ -

早起きで、ずんぐりした体格のこの鳥は、日の出とともに、樹木や柱などの「見晴らし台」によくとまっている姿をよく見かける。目もくらむようなスピードと俊敏さを見せつけながら、獲物を狩る合間に休んでいるのだ。これらの見晴らし台は便利な休憩所にもなるのである。

© Shutterstock

ゲラダヒヒ -

エチオピア原産のゲラダヒヒは、あくびの際に見せる歯や歯茎の量によって、友好や攻撃性を示す3種類のあくびを使い分ける。このような社会的特徴は、あくびをする動物の中ではユニークなものである。

© Shutterstock

オオヤマネコ -

この神秘的な野生の猫（冬に撮影された）は、周囲を見渡してそのエリアに潜む可能性のある獲物を探すために、よく木に登る。問題なのは、あまりにも快適になりすぎると、目を覚ましているのが難しくなることだ。

© iStock

クロワカモメ -

この北アメリカ原産の動物は、飛びながら餌を探したり、泳いだり歩いたり水に足をつけたりしながら食糧を拾う。そのため、たまに少し疲れることがある。

© Shutterstock

マンドリル -

マンドリルは頻繁にあくびをするが、この類人猿にとってあくびは威嚇の一部でもある。脅かされると、強力な犬歯を見せつけて威圧的に振る舞う。また、マンドリルは目的の活動ができないときにもあくびをする。

© Shutterstock

カニクイアザラシ -

南極大陸に生息するこのアザラシは、1年中海氷の上で過ごす。俊敏に泳ぐと同時に、陸上でも短い距離なら時速12～16マイル（時速19～26キロメートル）のスピードで移動することができる。これが休息を取る言い訳だ！

© Shutterstock

カバ -

カバの特徴的な「あくび」は、サファリの写真の人気者だ。ちょうつがいのような構造の顎によって、口を180度近くまで開くことができる。しかし、これは疲れているという意味ではなく、縄張りを意識した仕草である。

© iStock

シマウマ -

驚異的な聴覚、優れた視力、鋭い嗅覚と味覚により、この特徴的なウマ科の動物は、あらゆる捕食者にとって手強い相手となる。さらに、危険を察知して警戒できるよう、大きな群れで立ったまま眠る。

© iStock

ペッカリー -

豚に似た外見を持つこれらのアメリカ大陸原産の動物は、農場で食用として飼育されるほか、ペットとしても飼われている。匂いを発する嗅覚腺があるため、一般的に邪魔されることなくゆっくりと休むことができる動物である。

© iStock

ヒグマ -

北アメリカでグリズリーベアとして知られるこれらの巨大な獣は、主に夜行性であり、夜明けや夕暮れ時に活動することが多い。クマのあくびは、ストレスの兆候であることもあるが、単に眠いだけであることもある。ただし、近づいて確かめるのは避けた方が良い。

© Shutterstock

ダチョウ -

ダチョウは現実から逃げ出したりしない！しかし、このガッシリとした足と長い首を持つ鳥はあくびをする。生後間もないダチョウのヒナは、卵の殻や膜を取り除こうとして疲れた後にあくびをする。成鳥になると、この背の高い鳥は頻繁に足をストレッチするように伸ばす。

© iStock

ガラパゴスゾウガメ -

野生での寿命が100年を超えるガラパゴスゾウガメは、脊椎動物の中で最も長寿の部類に入る。この高貴な生き物は時折あくびをするが、他のカメの種類と同様、あくびをしたり、長く口を開けているのを見かけたら、根本的な健康問題が原因である可能性が高い。

© iStock

犬 -

犬は飼い主のあくびに反応してあくびをすることがあり、いわゆる伝染効果である。しかし、ストレスや混乱からあくびをすることもある。

© Shutterstock