ウラジーミル・プーチンの正体を探る -

ロシアによるウクライナ侵攻に世界が恐怖と不信感を抱くなか、危険で身勝手な侵略行為として軍事攻撃を命じたプーチン大統領は大々的に非難されている。では近代史で最も強大な権力を持つ男となったレニングラード出身のウラジーミル・プーチンとはいったい何者なのだろうか？

写真をクリックしてウラジーミル・プーチンの人生と経歴を知ろう。

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ウラジーミル・プーチン -

ウラジーミル・ウラジーミロヴィチ・プーチンは1952年10月7日に旧ソビエト連邦レニングラード（現サンクトペテルブルク）で生まれた。

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幼少期 -

プーチンは1960年9月にレニングラードの学校に通い始めた。写真の最前列右から3番目。

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文武両道 -

12歳の頃は柔道の稽古にはげみ、空いた時間はマルクス、エンゲルス、レーニンの文献を読みあさった。

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人見知り -

プーチンは10代の頃は控えめで内気な性格だったと言われている。1971年にレニングラードで開かれた学校のパーティーで同級生と踊る異例の姿が写真に収められている。

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柔道の達人 -

内向的な性格はプーチンが生涯を捧げてきた武道である柔道の才能の邪魔にはならなかった。

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法律を学ぶ -

プーチンはレニングラード大学で法律を学んだ。恩師となるアナトリー・サプチャークに教わった。1975年に卒業。在学中プーチンは共産党への入党を義務づけられ、共産党が消滅するまで党員であり続けた（1991年に非合法化）。

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KGBでの活動 -

1975年プーチンはソ連の重要な保安機関であるKGBに入局。レニングラードで勤務した。写真はかつてKGBが置かれ、プーチンが将校としてのキャリアを積んだ事務棟。現在はBolshoy Dom（大きな家）として知られ、ロシア連邦保安庁の国内支部の本部が入っている。

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結婚 -

ウラジーミル・プーチンのKGBでの経歴は謎に包まれている。1985年7月、リュドミラ・シュクレブネワと結婚し、2人の娘マリア（写真の赤ん坊）とカテリーナをもうけた。夫妻は2014年に離婚した。

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家族交流 -

1985年にプーチンが両親のマリアとウラジーミルと並んで写っている写真。一般公開されることはめったにない。

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潜入捜査 -

1985年から1990年にかけてKGBの中級将校であったプーチンは、東ドイツのドレスデン（写真参照）で翻訳者という偽装身分を使って働いていた。彼がドレスデンでどのような活動をしていたかについてはほとんど知られていない。

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レニングラード大学 -

東ドイツ共産党政権崩壊後にKGBを辞職。1990年にレニングラード大学の国際関係担当の学長補佐官に就任。

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大学へ戻る -

大学勤務中のプーチンは学生たちを細かく観察してはKGBの候補者を熱心に探し、かつての恩師で後にレニングラード市長となるアナトリー・サプチャークとの友情を深めた。

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政界への道のり -

1990年、プーチンはレニングラード市長であったサプチャークの国際関係担当顧問に任命され、これが政界進出のきっかけとなった。

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ゴルバチョフとエリツィン -

1991年のソ連のクーデター失敗後、ウラジーミル・プーチンは正式にKGBの職を離れた。ソ連崩壊後の政治情勢に失望したプーチンは一時的に民間人としての生活に戻り、イギリスのガーディアン紙が2021年に報じた記事のようにタクシー運転手として働くことも考えたのではないかという憶測すらある。一方のボリス・エリツィンは新生ロシア連邦の初代大統領に就任した。

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自治体の統治 -

1994年プーチンはサンクトペテルブルク市の第一副市長に就任し、1997年にはリーダーとなった。また対外関係委員会議長も務めた。

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ボリス・エリツィンとウラジーミル・プーチン -

1997年にボリス・エリツィンから大統領府副長官兼監督総局長に任命されたプーチンは、1998年5月まで同職を務めた。同年エリツィンはプーチンをロシアの中心的な諜報・治安機関であり、KGBの後身であるロシア連邦保安庁（FSB）の長官に任命した。

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首相に当選 -

1999年8月9日にウラジーミル・プーチンはロシア連邦の首相代行に任命された。エリツィンはプーチンを自身の後継者とすることを表明していた。その日のうちに大統領選に出馬する意向を示した。

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プーチン大統領 -

1999年12月31日のボリス・エリツィンの突然の退陣により大統領職が交代。2000年3月26日の大統領選挙でプーチンが初勝利した。

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チェチェン -

大統領就任直後プーチンはチェチェン・ロシア紛争という難題にぶつかり、ロシア連邦内の対立に発展した。当選後初の海外訪問となったロンドン滞在中、プーチンは国際連合人道問題調整事務所（OCHA）のガイドラインに沿っているとし、自国の戦争参加を正当化した。

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大統領2期目 -

2004年3月14日にプーチンは大統領に2期目の就任を果たした。ロシア経済は好調で生活水準は目に見えて向上した。同年9月にはロシア南部のベスランでイスラム主義者が学校を襲撃。合計334人の人質が殺害されその半数以上が子供だった。

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「地政学的大惨事」 -

2005年ロイター通信はソビエト連邦の崩壊は20世紀で「最も深刻な地政学的大惨事」であったというプーチン大統領の発言を紹介した。

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2度目の首相就任 -

ロシア憲法はプーチンの3期連続の大統領就任を禁じている。2008年にプーチンの支持者であるドミートリー・メドヴェージェフ第一副首相が後任に指名された。しかし結局は政権交代が行われプーチンが首相に就任した。

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ジョージア -

2008年8月ロシアはグルジアと短期間の戦争を起こし勝利を収めた。その結果としてグルジアは2つの分離主義地域、つまり南オセチア共和国とアブハジア共和国の統治権を失った。

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3度目の大統領就任 -

2012年にプーチンは大統領の任期を従来の4年から6年に延長し、大統領として3度目の政権に返り咲いた。反対派は不正選挙を主張し、モスクワなどでプーチンに対する抗議デモが広まった。

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クリミア併合 -

2014年2月、ロシアはウクライナのデモ隊が親ロシア派のヴィクトル・ヤヌコーヴィチ大統領を解任したことへの対抗措置として、クリミア併合を開始した。写真は2014年5月9日にロシアのセヴァストポリで行われた軍事パレードに出席するプーチン。

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ドネツクとルハンシク -

4月にはウクライナ東部とりわけドネツクとルハンスクで分離主義運動が勃発し緊張が高まった。写真はドネツクの地方政府庁舎の外でバリア越しに見張る親ロシア派の活動家。

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罪のない犠牲者たち -

2014年7月17日、アムステルダムからマレーシアへ飛行中の旅客機が戦禍のウクライナとロシアの国境上空で撃ち落とされた。乗客乗員295人全員が死亡した。

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圧勝 -

2018年3月にプーチンは76％以上の得票率で再選され、2024年まで4期目の大統領就任が確実となった。写真はロシアのクリミア占領4周年を記念してモスクワのマネージュ広場で開催された集会とコンサートでのプーチン。

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侵略への序章 -

このクレムリン報道局の配布写真でウラジーミル・プーチン大統領は、2022年2月22日のロシア国民に向けての演説で「ウクライナは我々の歴史、文化、精神的領域において譲ることのできない一部である」と宣言している。この言葉は侵略への第一歩となった。

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ウクライナ侵攻 -

プーチンはテレビの演説でモスクワが擁する東部の反政府勢力の独立を認めた後、ウクライナでの「特別軍事作戦」を発表した。この動きは20万人以上の死者を出している戦争における本格的な侵攻の始まりを意味する。

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