アイザック・ニュートンの時代から科学者を困惑させてきた科学的難問
近年、実録犯罪を扱ったポッドキャストやテレビシリーズ、映画が人気を博しているのは間違いない。犯罪捜査の悲惨な詳細を掘り下げる番組を何百万人もの人々が視聴しているため、ミステリーや犯罪に対する人々の魅力は高まる一方だ。そして、人々の注目を集めているのは事件そのものだけでなく、犯人もまた同様である。
ソーシャルメディアの普及により、獄中の美男美女とされる犯罪者たちの話題が増殖しているが、この物議を醸す現象は目新しいものではなく、犯罪者にとって有利に働くこともある。ギャラリーを通して詳細をご覧ください。
世間が犯罪行為に魅了されるのは、ある人々がどのようにして、そしてなぜ凶悪犯罪を犯すに至ったのかを理解したいという欲求が動機の一部となっている。
人間の行動に対する興味、道徳への疑問、そしてシャーロック・ホームズ的な捜査過程への興味が、人々の好奇心を駆り立てる。
写真は「Wrongful Conviction（不当判決）」のポッドキャスト録音風景。
魅力的な物語によって、視聴者は自分なりの結論を導き出すことができる。ポッドキャストのホスト達は、事実はつじつまが合うのか？捜査過程の欠陥はないか？有罪判決の妥当性は？等の疑問を投げかけている。
写真は『アル＝ファイエド： BBCのドキュメンタリー「Predator at Harrods」の弁護士チーム。このドキュメンタリーは、ハロッズの元オーナーによる性的暴行に焦点を当てたもの。
このジャンルはソーシャル・プラットフォームで大いに盛り上がり、熱狂的なファンが集まり、事件の詳細を分析して議論しながら、実際に何が起こったのかについて持論を展開している。
しかし、一部の刑事事件に魅了される人がいる理由はそれだけではない。時には、犯罪者が人々の目を引くこともある。ここからは、世間から魅力的だと思われ、特に注目を集めた犯罪者を取り上げる。
2024年12月にユナイテッド・ヘルスケアのCEOを殺害した罪に問われているルイージ・マンジョーネは、インターネット上で多くの人々の心をとらえている。
彼が裁判を待つ間に収容されている州の矯正施設には、多くのファンレターが届いている。また、彼の元には多くの金銭的支援も寄せられている。
マンジョーネの弁護士は、弁護費用負担を希望する見知らぬ人たちからの要望を拒否せざるを得なかったが、彼の支持者たちはそれでも彼の弁護資金として10万米ドル以上を集めることができたと述べている。
メネンデス兄弟（エリック＆ライル・メネンデス）は1990年代に社会現象となり、それぞれの裁判中や有罪判決後の数年間に数え切れないほどの本やテレビシリーズ、その他のメディアが作られた。
メネンデス兄弟は、両親であるキティとホセ・メネンデスを数十年にわたる虐待を受けた末に残酷に殺害したことを告白した。二人とも終身刑で服役中。
フォーブス誌によれば、裕福で魅力的なビバリーヒルズ出身の彼らは、「ハリウッドスタイルの殺人鬼の型にはまらない」という事実が、少なくとも部分的には支持を集めた。
その人気は1990年代にとどまらず、最近のネットフリックスの番組「Monsters: The Lyle and Erik Menendez Story（モンスターズ： ライルとエリック・メネンデスの物語）」により、この兄弟への関心は再燃し、新世代の崇拝者たちを刺激した。また、虐待の訴えをもっと重視すべきだという世論の圧力は、キム・カーダシアンのような有名人の支持も集めている。
そして、「世界一のイケメン重罪犯」として人気を博しているジェレミー・ミークスだ。現在モデルの彼は、美男美女の犯罪者をめぐってソーシャルメディアが熱狂した最初のケースのひとつだった。
ギャング関連で有罪判決を受け、警察がフェイスブックにアップした彼の顔写真（写真）が拡散され、ミークスの鋭いグリーンの瞳がインターネット上で多くの人の心を捉えた。
警察の投稿に対して、何万もの「いいね！」が付けられ、彼の画像がインターネット上でバズり、彼のファンの間で保釈金を集めるキャンペーンが行われた。
ミークスの魅力は一般の人々だけでなく、モデル事務所からも注目された。出所する数日前、ミークスはホワイト・クロス・マネージメントと契約を結んだ。それ以来、彼は世界的に有名なファッションブランドのランウェイを歩いている。
「デッドプール・キラー」とも呼ばれるウェイド・ウィルソンは、2019年にクリスティン・メルトンとダイアン・ルイズを殺害したことを告白した。ウィルソンはこれらの殺人を犯す前にすでに広範な犯罪歴を持っていた。
女性に対する暴力的な犯罪にもかかわらず、ウィルソンの画像に対するソーシャルメディアの反応は彼の支持を集めた。崇拝者たちからの手紙や資金援助がウィルソンの元に殺到するようになった。
「バッドボーイ効果」の魅力は、整った顔立ちと相まって、確実に大衆の支持を集めた。そうした注目はソーシャルメディアだけにとどまらず、事件そのものにも影響を与える場合もある。
一般大衆、ひいては陪審員は、犯罪に関与する人物の魅力に影響されることがある。陪審員にとって、この影響は 「魅力的被告効果 」と呼ばれる。
犯罪者に限らず、より魅力的とみなされる人物は他者からより大きな共感を得られるという研究結果がある。
つまり、魅力的な人ほど 「疑わしきは罰せず 」ということで、セカンドチャンスを得る可能性が高いということだ。
時には、彼らの魅力が危険の源になることもある。ジェフリー・ダーマー（写真）、リチャード・ラミレス、ポール・ジョン・ノウルズ、テッド・バンディといった連続殺人犯はその典型例だ。
「カサノバ・キラーズ」と呼ばれることもあるこの種の犯罪者は、その知性、魅力、容姿を利用して被害者を誘惑する術を知っている。メディアもまた、サディスティックな人物の魅力を誇張している場合もある。
イリノイ・ウェズリアン大学で心理学を教えるアマンダ・ヴィカリー教授によれば、一部の犯罪者、それも最も凶暴な犯罪者に女性が惹かれる理由は、進化心理学と結びついているという。
ヴィカリーによれば、「私たちは、先祖代々の過去、つまり狩猟採集環境に戻って生き延びるのに役立ったであろうものに、今でも惹かれている」。
この理論に基づけば、女性が無意識のうちに殺人者に惹かれるのは、彼らが社会構造における支配的な役割を象徴しているからである。ヴィカリーが指摘するもう一つの要素、それは名声の魅力である。
「悪くて支配的な男性像」は、犯罪者が達成できる一定の名声と結びついて、一部の女性に、犯罪者と自分を結びつけることで名声を得ることができると思わせるのかもしれない。
この魅力は男性犯罪者に限ったことではない。ロリ・ヴァロー、ケイシー・アンソニー（写真）、有名タレントのマーサ・スチュワートのような女性も、メディアの好意的な注目を浴びている。
出典: (The New York Times) (Forbes) (The Independent) (Koffel Law) (Fox 4 Now)
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近年、実録犯罪を扱ったポッドキャストやテレビシリーズ、映画が人気を博しているのは間違いない。犯罪捜査の悲惨な詳細を掘り下げる番組を何百万人もの人々が視聴しているため、ミステリーや犯罪に対する人々の魅力は高まる一方だ。そして、人々の注目を集めているのは事件そのものだけでなく、犯人もまた同様である。
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