医療目的での眼帯の使用は16世紀にさかのぼり、フランスの外科医アンブロワーズ・パレが目の怪我の治療に先駆的に使用した。
眼帯といえば海賊というステレオタイプな連想は、今日でも根強く存在している。実際、17世紀から18世紀にかけて、海賊は眼帯を着用していたことで知られている。しかし、なぜだろうか?
海賊は夜間視力を向上させるために眼帯をしていたと考えられている。片目を覆うことで、片目を暗闇に合わせることができるのだ。
しかし、これはあくまでも仮説にすぎない。海賊たちが眼帯を着けていたのは、単に目の怪我を隠すため、あるいは威圧的に見せるためだったのかもしれない。
とはいえ、片目を暗闇に調整して甲板下に入るのは、実は第二次世界大戦中に米海軍が採用したテクニックだ。
眼帯は、負傷した目を損傷から守り、治癒を促進する実用的で効果的な方法である。写真は、ザ・フーのフロントマン、ロジャー・ダルトリーが怪我をした際に目を保護するために眼帯を着用しているところ。
眼帯が保護具として使用される例としては、目の感染症からの回復、角膜擦過傷、手術後などがある。写真は2015年、目の手術後に眼帯を着用しているマイケル・オブ・ケント王女。
眼帯は、美的な理由(失明など)で目を隠すためにも使われる。
弱視は、一般的に「lazy eye」として知られ、脳と目の間の神経信号がうまく働かない場合に起こる。弱視の目を刺激するために、眼帯が使われることもある。
強いほうの眼を眼帯で覆う(通常2~6時間)ことで、弱いほうの眼をより強く働かせ、弱視を改善することができる。
斜視は、眼球の位置がずれている視力障害で、遠視や交差眼としても知られている。この場合も、眼帯を使って弱い方の目を刺激することができる。
複視はdouble visionとも呼ばれ、視覚の焦点が合わなくなり、1つのものが2つの像にずれて見える現象だ。外眼筋麻痺が原因で起こる場合は、眼帯が役立つことがある。
眼帯の使用は、めまいや吐き気など、この種の複視に伴う様々な症状の緩和に特に役立つ。
眼帯は奥行きの知覚を改善するのに役立つ。片目を覆うことで、脳は片目から受け取る視覚情報に依存するため、奥行き知覚に関してはより正確になることがよくある。
眼帯の魅力は、多くの架空の人物でも見られる。その一例が、1969年の映画『True Grit』でルースター コグバーンを演じたジョン・ウェインだ。
クエンティン・タランティーノ監督作『キル・ビル Vol.2』(2004)でダリル・ハンナが演じたエル・ドライバー役もその一例だ。
マーベルコミックのキャラクター、ニック・フューリーも眼帯を着用している。サミュエル・L・ジャクソンは、数多くのMCUプロジェクトでこのキャラクターを演じてきた。
1980年代の英国の象徴的な同名のテレビアニメシリーズのスター、デンジャーマウスも眼帯をしていた。
「スタートレック VI: 未知の国」(1991) のチャン将軍 (クリストファー・プラマー演じる) も、眼帯をしたキャラクターの一例だ。
デヴィッド・リンチの「ツイン・ピークス」シリーズ(1990-1991)で、ウェンディ・ロビーはネイディン・ハーリーを演じた。このキャラクターも眼帯を付けていた。
もうひとつの例は、女優オリヴィア・デ・ハヴィランドが『That Lady』(1955年)で演じたスペインのエボリ公妃アナだ。
ベット・デイヴィスもまた、ロイ・ウォード・ベイカー監督の『The Anniversary'』(1968年)のタガート夫人役で眼帯を着用していた。
眼帯はファッションアクセサリーとしても着用されている。1970年代半ばにデヴィッド・ボウイが着用していたのがその一例だ。
マドンナは彼女のスタイルの一部として眼帯を着用することでも知られている。こちらはパフォーマンス中に着用しているもの。
イギリスのパンク・ロックバンド、セックス・ピストルズのベーシストだったシド・ヴィシャスも、ファッション・アクセサリーとして眼帯をしていた。
リアーナは眼帯スタイルの見せ方も心得ている。2008年にLAで開催されたアメリカン・ミュージック・アワードで、リアーナは眼帯を着用した。
イギリスの歌手ガブリエルは、トレードマークの眼帯を長年つけている。彼女は子供の頃、眼瞼下垂症だった。
アメリカの映画監督ジョン・フォードは左目の視力を失い、しばしば眼帯を着用していた。
出典: (Astropic Eye Patch) (HAD)
眼帯は何千年も前から存在している。私たちは目を保護し、治癒を促進するために眼帯を使い始めたが、審美的な目的(失明など)のために目を覆うこともあった。私たちは眼帯から海賊を連想することが多いが、それはなぜだろうか。今日、眼帯は主に医療目的で様々な症状の治療に使用されるだけでなく、ファッションアクセサリーとして活用されている。
このギャラリーでは、眼帯の歴史と有名な着用者についてご紹介します。もっと見るにはクリックしてください。
魅惑的な眼帯の歴史(そして注目すべき着用者たち)
医療目的からファッションアクセサリーまで
ライフスタイル アクセサリー
眼帯は何千年も前から存在している。私たちは目を保護し、治癒を促進するために眼帯を使い始めたが、審美的な目的(失明など)のために目を覆うこともあった。私たちは眼帯から海賊を連想することが多いが、それはなぜだろうか。今日、眼帯は主に医療目的で様々な症状の治療に使用されるだけでなく、ファッションアクセサリーとして活用されている。
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