歴史的美術品や観光名所を台無しにした観光客 - なぜか、海外を旅行するある種の人々は、通常の行動ルールが適用されなくなると考えているようだ。多くの観光客がそうであるように、彼らは博物館や美術館で古代の芸術や現代的な文化を見てみたいと思っているにもかかわらず、時には美術品や芸術品を含め、最悪の痕跡を残していく。

もちろん、いつも故意にやっているわけではないが、すぐにわかるように、本当に愚かさからやっていることが多い。自撮り、落書き、その他の愚かな行為を通じて、これらの人々はしばしば、観光規制の強化、巨額の修復費用、さらには貴重な芸術品への修復不可能な損傷の原因となっている。

そんな話を聞いてみたい？このギャラリーでご紹介します。

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ジェフ・クーンズのバルーンドッグ -

アート・ウィンウッド（マイアミで開催される現代アートの見本市）のベルエア・ファイン・アート・ギャラリーのブースを訪れた人が、オープニング・パーティー中に、この彫刻が置かれていた台を誤って蹴ってしまい、クーンズが制作した42,000米ドル相当の青い「バルーン」ドッグの彫刻が粉々に砕け散った。

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「勝利のヴィーナスとしてのポーリーヌ・ボナパルト」（1804年） -

アントニオ・カノーヴァの200年前に制作されたポーリーヌ・ボナパルトの石膏模型像が、2020年に破損した。イタリアのジプソテカ美術館を訪れた50歳のオーストリア人来館者が、記念撮影のために像の上に座った際、足の指を3本折ってしまったのだ。

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マチュピチュ -

ペルー当局は、マチュピチュでの突然のストリーキング（全裸で走り回る）や裸のポーズをとることが流行し、文化遺産を台無しにしていることにかなり困っていた。公園の係員たちは公式に、遺跡でのヌードは「脅威」であるとし、公式ガイドなしの外国人観光客を禁止し、訪問者数を制限することを議論した。

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マチュピチュ -

ヌードさえ最悪だが、2020年には、神聖な太陽の神殿内で人糞が発見され、6人の観光客が逮捕されたと報じられた。

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300年前のヘラクレス像 -

2015年、イタリアのクレモナで、2人の観光客が自撮りをするために像の上に登り、貴重な像の一部を破壊した。彼らは「二人のヘラクレス像」（1700年頃）の王冠の一部を折ってしまい、地面に粉々になった。

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18世紀の聖ミカエル像 -

2016年11月、リスボン国立古代美術館にある1700年代初頭の貴重な彫像が、観光客によって倒され、破壊されるという事件が起きた。CNトラベラーによると、美術館関係者は像の損傷が修復不可能であることを確認したという。

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16世紀のドン・セバスティアン像 -

2016年の初め、24歳の観光客がリスボンのロシオ駅のファサードをよじ登り、16世紀のポルトガル王であるドン・セバスティアンの像と自撮りをしようとした。しかし、計画通りにはいかず、126年前の像は地面に落ちて粉々になった。犯人は逃げようとしたが、当局に逮捕されたと報じられている。

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カンポ・デ・フィオーリ -

2015年、ロッテルダムのサッカーチーム、フェイエノールトとASローマの試合のために、約7000人のオランダのサッカーファンがローマに降り立った。彼らはすっかり酔っ払ってしまい、2つの有名な広場を占拠し、美しい景観を破壊し、観光客や店員たちは逃げだした。NPRの報道によれば、初日、彼らはカンポ・デ・フィオーリとして知られる中央市場を占拠し、ゴミだらけにしたという。しかし、翌日はもっとひどかった。

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バルカッチャの噴水 -

翌日、彼らはスペイン広場のスペイン階段のふもとにあるローマで最も有名な噴水のひとつ、バルカッチャの噴水を壊した。これは1627年に作られ、当時修繕を終えたばかりだった。彼らは、その噴水に小便の入ったビール瓶を投げつけるという最悪の方法で台無しにした。オランダ人23人は逮捕され、6ヶ月の懲役または50,000米ドル相当の罰金となった。広場の全損害の総額は約320万ドルに上った。試合は引き分けに終わった。

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エジプトの3500年前のルクソール神殿 -

2013年、3,500年の歴史を持つルクソール神殿で、15歳の中国人の少年がエジプトの芸術品に 「Ding Jinhaoはここにいた」と書いて汚した。NPRによると、それはチョークで書かれたものだった。

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15世紀の聖母マリア像 -

15世紀の彫刻家、ジョヴァンニ・ダンブロジオが制作したと思われる聖母マリア像は、2013年にドゥオーモ・オペラ美術館に展示されていたが、アメリカ人観光客がハイタッチをしようとして、小指が折れてしまった。

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清時代の壺 -

ケンブリッジにあるフィッツウィリアム博物館を訪れていたある男性が、ほどけていた靴ひもにつまずき、階段を転げ落ち、清朝時代の中国製花瓶に突っ込んみ、その隣にあった他の2台にもドミノ式に倒れた。これらは合計で10万ポンド（12万300米ドル）の価値があったと考えられている。公平を期すためのベルト、彼がつかまるような手すりはなかったが、それでも彼は美術館への出入りを禁止された。美術館は、康熙帝（1662-1722）の治世の後期に作られた400以上のかけらとなったこれらの作品を元に戻すため、修復師と契約することになった。

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ポン・デ・ザール歩道橋 -

パリの世界的に有名な橋に南京錠をかけ、その鍵をセーヌ川に投げ入れることで永遠の愛を誓うことができると信じていたロマンチックな観光客たちは、2014年、橋の一部が崩落し、木製のパネルに取り替えられることになり、ひどく失望した。間もなく、いわゆる愛の錠前は撤去されたが、そのうちの何組が生き残ったかは誰にもわからない！

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ゴブリン・バレー州立公園 -

ゴブリン・バレー州立公園は、ジュラ紀に遡るユニークな岩石層から名づけられた。岩自体は1億7000万年前のもので、この形になるのに約2500万年の浸食が必要だった。2人の元ボーイスカウト指導者、グレン・タック・テイラーとデヴィッド・ベンジャミン・ホールは2014年、自分たちが岩を転倒させる様子を撮影し、YouTubeに投稿することにした。彼らは保護観察1年、裁判費用925米ドル、調査費用1,500米ドル、公園周辺に破壊行為を警告する看板を設置するための金額（未定）を言い渡された。

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ピカソの「役者」 -

2010年、メトロポリタン美術館を訪れていた女性がパブロ・ピカソの絵画「役者」に接触し、当時1億米ドル以上の価値があったキャンバスが破れた。絵画の右下隅にあった６インチ（15センチ）ほどの裂け目は、後に修復された。

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エルギン・マーブル -

物議を醸しているエルギン・マーブルは、アテネのパルテノン神殿とアクロポリスにあった古代ギリシャの彫刻のコレクションで、大英国立博物館に残されている。情報公開法に基づいて大英博物館が公開した文書によると、1961年に2人の小学生がケンタウロスの脚の一部を叩き落とした事件や、1970年に別の人物の太ももに文字を彫った事件など、長年にわたって事故や盗難、訪問者による破壊行為が彫刻に損傷を与えてきたことが明らかになった。

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800年前の棺 -

2017年、ロンドン郊外にある歴史的な修道院、プリトルウェル修道院博物館を訪れた家族が、800年前の棺に幼い子供を入れて写真撮影したらおもしろいと思い立った。その結果、砂岩の石棺は台から落下し、大きな破片が割れてしまった。一家は被害届を出さずにその場から逃げ出したが、博物館の監視カメラには映っていた。

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世界に一つだけの彫刻時計 -

2016年、アメリカの国立時計博物館で、ミネソタ州のアーティスト、ジェームズ・ボーデンが制作した世界で一つだけのモダンな彫刻時計が、来館者が「触るな」のサインを無視して時計を動かそうとしたために破損した。映像では、来館者が時計をいじった後、時計が壁から落ちる様子が映し出され、その後、その人が再び壁に付けようとするが、最終的には地面に置いている様子が映し出されている。

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コロッセオ -

観光客は昔からローマのコロッセオの壁に落書きを残しており、観光客は今でも近くの石を拾って壁にイニシャルを彫るという破壊行為をしている、とFodor誌は報じている。当局は破壊者を逮捕し、一人当たり2万米ドルの罰金を科すと警告しているが、2015年には2人のアメリカ人観光客がコインを使って古代の競技場にイニシャルを彫り、自撮りした。彼らはすぐに逮捕された。

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ロコスの「Black on Maroon」 -

2012年、ロンドンのテート・モダンを訪れた一人の男が、有名な抽象画家マーク・ロスコの「Black on Maroon」の障壁の前に足を踏み入れ、スプレーでペイントした。ウロジミエシュ・ウマニエツは、マニフェストに "芸術でも反芸術でもない "というマニュフェストをもつ "イエローイズム "運動の一員であり、それを改善するためだと語った。その結果、彼は刑務所に送られた。

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アウシュビッツ博物館 -

Fodorによると、理解できない理由で、かつて囚人たちが寝泊まりしていた強制収容所の寝台に落書きをしたり、神聖な場所を破壊し小さな破片を割って持ち帰ったりする訪問者もいるという。

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草間彌生のカボチャ -

草間彌生の「インフィニティ・ミラー」は2017年に大流行し、完璧なインスタグラム写真を撮ろうとする人々が大勢集まった。しかし、ハーシュホーン美術館で来館者がつまずき、カボチャの彫刻を粉々にしてしまった。その部分はインスタレーションの一部でしかなかったため、金銭的なダメージがどの程度だったのかは不明だが、Artnet Newsによると、以前、単体で販売されていた似たような草間作品は、2015年のオークションで約80万米ドルの値がついたという。

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イースター島 -

1250年から1500年にかけてポリネシア東部のラパ・ヌイ族によって彫られた有名なモアイ像の耳の一部が欠けている。なぜなら2008年、25歳のフィンランド人旅行者が、お土産としてそれをはぎ取ろうとしたからだ。彼は逮捕され、ユネスコの世界遺産に損害を与えたとして17,000米ドルの罰金を科せられた。

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酔いどれサテュロス像 -

2014年、印象的な写真を撮ろうとしたイタリアの学生が、19世紀初頭の彫像の膝の上に飛び乗り、自撮りをして壊した。「酔いどれサテュロス」と題されたこの彫像は、古代ギリシャの彫刻を模写したもので、その行為はミラノのブレラ美術アカデミーの監視カメラによってすべてビデオに収められていた。

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クロード・モネの絵画 -

クロード・モネの「アルジャントゥイユの水辺と一艘の帆船」は当時1,000万ドル以上の価値があったが、2012年、アイルランド国立美術館の壁に掛けられていたところ、ある男性が拳を撃ちこんだ。その結果、3つの大きな裂け目ができ、骨の折れる修復に18カ月を要した。犯人は破壊容疑で裁かれた。

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美術展に約20万米ドル相当の被害 -

ロサンゼルスのある女性が、リンカーン・ハイツにある14thファクトリーの展示スペースで自撮りをしようとしていたところ、誤ってドミノ効果を起こし、香港を拠点とするアーティスト、サイモン・バーチと国際的な協力者たちによるハイパーケイン展の一部であるアート作品の列全体を倒してしまった。12個の王冠のような彫刻のうち3個が永久的な損傷を受け、その損害額は推定20万米ドルに上ったと伝えられている。

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パオロ・ポルポラの「花」 -

2015年、台湾の12歳の子供が美術館でつまずき、誤って17世紀の美術品に穴を開けてしまった。その絵は350年前のパオロ・ポルポラの油彩キャンバス作品「花」で、150万米ドルの価値があった！幸いなことに、作品には保険がかけられており、彼の家族は修復費用を要求されることはなかった。

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ダリとゴヤの作品 -

ロシアのエカテリンブルクで2018年、国際芸術センターメインアベニューで自撮りをしようとした女性グループがいた。ロシア内務省（MIA）の調べによると、女性たちが写真を撮ろうとしていたところ、誤って2つの芸術作品、フランシスコ・ゴヤの「ロス・カプリチョス」シリーズの銅版画と、それを解釈したサルバドール・ダリの作品を乗せていた構造物の上に乗り上げてしまい、後者が破損した。

出典: (Grunge) (NPR) (Fodor's) (CNN) (CN Traveler) (Artnet News)

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