珪化木：息をのむような、化石の森の世界 -

樹木は、何千年も生きて存在し続けることができる。しかし枯死した後も、その遺骸はさらに数億年もの間、化石となって残ることもあるのだ。アメリカには世界で最も多くの「珪化木」が見られる場所があるが、これを目撃できる場所はアメリカ以外の地球上にもいくつかある。

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ボスケス・ペトリフィカドス・デ・ハラミージョ国立公園、アルゼンチン - アンデス山脈が形成されるはるか以前、アルゼンチンのサンタクルス州北東部は、巨大な針葉樹が特徴的な鬱蒼とした森林地帯であった。

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ボスケス・ペトリフィカドス・デ・ハラミージョ国立公園、アルゼンチン - 約1億6,000万年前に火山の噴火が相次いで起こり、アンデス山脈が誕生した際、この地域は火山灰と溶岩の波に次々と襲われ、植物は埋もれてしまった。

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ボスケス・ペトリフィカドス・デ・ハラミージョ国立公園、アルゼンチン - ここでは、驚くほどたくさんの木の幹が地表に保存されているほか、樹木の化石化した球果も発見されている。

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ペトリファイドフォレスト（化石の森）国立公園、米国アリゾナ州 - アリゾナ州北東部に位置するこの美しい国立公園は、世界で最も有名な化石化した森林のひとつである。

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ペトリファイドフォレスト（化石の森）国立公園、米国アリゾナ州 - この樹木の化石は、約2億2,500万年前の後期三畳紀にまで遡る。

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ペトリファイドフォレスト（化石の森）国立公園、米国アリゾナ州 - 8,000年から1万年前、この地域には人類が居住していたと考えられている。

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イエローストーン国立公園の化石の森、米国ワイオミング州 - 5,000万年以上前、アメリカスギ、カエデ、マグノリア、オーク、ハナミズキ、松などがこの地域で繁茂していたが、アバロカ山脈の火山活動によりすべてが火山灰に埋もれてしまった。

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イエローストーン国立公園の化石の森、米国ワイオミング州 - シリカを豊富に含む地下水が幹に浸透し、内部の有機物が変化して木を保存した。

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イエローストーン国立公園の化石の森、米国ワイオミング州 - 木々が「凍結」するまでの期間は約200年であったと考えられており、このサイクルは何万年もの間繰り返されていた。最終氷河期の氷や流水、風によって化石が徐々に露出し今日、私たちはこのような自然の産物を観賞することができるようになった。

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化石の森、英国 -

世界中で発見されたジュラ紀の珪化木の中で最も完全な化石である。この化石の森は英国南部のドーセット州にある。パーベック島のルルワース湾の東に位置し、1億8,500万年前の化石の森が残っている。

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化石の森、英国 -

ルルワース山脈の遊歩道がオープンしている時期のみアクセス可能で、幹の内部が腐ってなくなり、ボウル状の遺骸がはっきりと見える。

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イチョウ化石の森州立公園、米国ワシントン州 - 約30平方キロメートルの広さを誇るこの公園には、イチョウ、スウィートガム、セコイア、ダグラスファー、クルミ、トウヒ、ニレ、カエデ、トチノキ、コットンウッド、マグノリア、マドロネ、サッサフラス、イチイ、マンサクなど、50種以上の木の化石が残っている。

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イチョウ化石の森州立公園、米国ワシントン州 -

約1,550万年前、この地域には絶滅した多くの植物が生息していた。そのうちの多くは火山灰に埋もれた。長い年月を経て、幹の中にある有機物が徐々に鉱物に変化し、化石化した。

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イチョウ化石の森州立公園、米国ワシントン州 - 約1万7千年前、最終氷河期終わりに起こったミズーラ洪水は壊滅的な被害をもたらし、化石化した木々を保護していた玄武岩を浸食し、今日私たちが目にする美しい色が露出することとなった。

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エスカランテ国定公園の化石の森、米国ユタ州 - この公園では、珪化木以外にも見どころがある。1991年に建てられたビジターセンターでは、植物や海洋の化石、珪化木、そして1億5,000万年以上前のジュラ紀後期の恐竜の化石が展示されている。

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エスカランテ国定公園の化石の森、米国ユタ州 - この公園で見られる珪化木は、赤、黄、白、黒など、さまざまな色をしている。

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エスカランテ国定公園の化石の森、米国ユタ州 - 公園が設立される前は、この美しい色つきの木々は愛好家らに親しまれていた。

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キュリオ・ベイ、ニュージーランド - キュリオ・ベイに点在している太古の針葉樹が化石化した丸太は、1億7,000万年前のジュラ紀にまで遡る。ニュージーランドの南島に位置するキュリオ・ベイは、ゴンドワナ大陸として知られる超大陸の東縁の一部であった。

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キュリオ・ベイ、ニュージーランド - この森林は、火山灰や火山性残骸の巨大な洪水によって何度も破壊され、最終的に木材は石へと変化した。現在、干潮時にキュリオ・ベイの化石化した森林を観賞することができる。世界最大の、ほとんど人の手が加えられていない化石の森のひとつである。

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ザイオン国立公園の化石の森、米国ユタ州 -

ザイオン国立公園のチンル層上部にある化石化した地層は、主に泥岩（低エネルギーの蛇行する川によって堆積）で構成されている。

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ザイオン国立公園の化石の森、米国ユタ州 -

鮮やかな色の層は、主に火山灰が風化してできたベントナイト粘土で構成されている。

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ザイオン国立公園の化石の森、米国ユタ州 -

火山灰は、コロラド高原の西と南に位置する火山によって生み出された。その後、川や小川によってチンル層に運ばれた。

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レスボス島の化石の森、ギリシャ - ギリシャのレスボス島にある化石の森は、ヨーロッパ最大の化石化した森林であると考えられている。2,000万年前に生長した木々は、一連の火山噴火によって、広大な森林地帯に黒く厚い火山灰が覆い尽くしたことで保存され、化石となった。確認されている木の種類には、月桂樹、ポプラ、クルミ、トネリコなどがある。

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レスボス島の化石の森、ギリシャ - 付近にある博物館では、この森（幹、枝、根、種子、葉の化石化した部分が詳細な説明パネルとともに展示されている）とギリシャにおける火山活動進化の歴史が紹介されている。

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セオドア・ルーズベルト国立公園、米国ノースダコタ州 -

想像しづらいかもしれないが、ノースダコタ州はかつては森林が密集した地域であった。約6,700万年前から5,500万年前の暁新世には、州の西部には亜熱帯から温帯の森林があり、直径3.6メートル、高さ30メートルを超える樹木が育っていた。

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セオドア・ルーズベルト国立公園、米国ノースダコタ州 -

この国立公園内には、センチネルビュート層から浸食された2つの森林から、今も直立したまま残る針葉樹の切り株がある。これらの木は、現代のセコイアに近いものである。

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セオドア・ルーズベルト国立公園、米国ノースダコタ州 - これらの切り株が保存されたのは、洪水によって森林の地表を浸水した際に埋もれたためである。露出した部分は朽ち果て、切り株だけが残った。

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カリストガの化石の森、米国カリフォルニア州 -

鮮新世にさかのぼる世界唯一の化石化した森林である。

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カリストガの化石の森、米国カリフォルニア州 - ソノマ郡にあるこの森林には、世界最大の化石化した木々も存在し、その高さは45メートルを超えるものもある。

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カリストガの化石の森、米国カリフォルニア州 - 私有地ではあるが一般公開されている。

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ミシシッピの化石の森、米国ミシシッピ州 -

私有地で、フローラの町近くにある公園。3,600万年前に古代の川が氾濫し、これらの立派な樹木を含めすべてが押し流された。

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ミシシッピの化石の森、米国ミシシッピ州 - 新たな洪水が起こるたびに多くの砂や沈泥が丸太を覆い、最終的には化石化した。化石化した丸太の大きさから、生きた木は30メートル以上の高さがあり、樹齢は1,000年以上であったことを示している。

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先史時代のカウリの森、ニュージーランド - 真の化石の森とは言えないが、カウリの木の一部は化石化している。カウリは世界でも最も強靭な樹木のひとつで、高さは60メートル以上、幹の周囲は16メートルにもなる。ニュージーランド北島で見つかった「古代カウリ」のほとんどは、4万5,000年も前に埋もれたものである。

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先史時代のカウリの森、ニュージーランド - 半化石化したカウリの木は「世界最古の加工可能な木材」とされている。カウリの樹脂はカウリの木から抽出された化石樹脂で、ジュエリーなどの工芸品に加工される。

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ギャラティン化石の森、米国モンタナ州 - 始新世最大化石の森のひとつであるギャラティン山脈の樹木の中には、樹齢5,000万年のものもある。この森林の多くの樹木は、生きたまま火山灰に覆われ、そのままの状態で残った。

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ギャラティン化石の森、米国モンタナ州 - イエローストーン国立公園郊外の山中に位置するこのトレイルでは、シカ、ヘラジカ、クロクマ、グリズリーベアに出会えるチャンスがある。

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ウォルヴァリン化石の森エリア、米国ユタ州 - ウォルヴァリン渓谷の河口近くにあるこの地域には、北米で2番目に大きな化石の木の集まりがある。

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ウォルヴァリン化石の森エリア、米国ユタ州 -

2億2,500万年前の中生代（恐竜の時代）初期にこの地に立っていたなら、豊かな森のど真ん中にいたことになるだろう。

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ウォルヴァリン化石の森エリア、米国ユタ州 -

当時、チンル盆地の小川は海に向かって北から北西に流れており、現在化石化している木々は小川の土手に生えていたものである。

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ホセ・オルマチェア化石の森、アルゼンチン - サルミエント化石の森としても知られ、パタゴニアの偉大な自然の驚異のひとつである。

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ホセ・オルマチェア化石の森、アルゼンチン - 自然記念碑である化石の森は、乾燥した砂漠地帯にあり、世界で有数の針葉樹の化石化した幹の例が見られる。

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ホセ・オルマチェア化石の森、アルゼンチン -

推定樹齢1億6,500万年のこの地には、多くの幹や散らばった木片が良好な状態で残っており、かつてパタゴニアが地球上で最も緑豊かな場所であったことを証明している。

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