鳥のフンから母乳まで
世界保健機関（WHO）によると、あらゆる年齢層の2億6,400万人以上がうつ病を患っているという。うつ病は治療可能な病気ではあるが、深刻で、苦しんでいる本人には多大な苦痛をもたらし、その人の周囲の人々にとっても非常につらいものだ。
身近な人が苦しんでいる場合、無力感、恐怖、怒り、罪悪感、フラストレーションを感じるかもしれません。しかし、この状況に何もできないわけではない。我々にも助けるためにできることがある。一流の専門家による、我々にもできる支援の方法について、このギャラリーをご覧下さい。
うつ病は本来、非常に孤立した体験である。だから、誰かがうつだと思ったら、まず手を差し伸べることだ、とセラピストでソーシャルワーカーのアリーシャ・パウエルは言う。
というのも、うつ病の人は、周囲から自分を切り離しがちだが、最も有益なことは、人に囲まれていることだからだ。
「相手の反応がなくても、恐れずに電話やメールをしてあげましょう」とパウエルは言う。相手任せにするよりも、自分から声をかけた方が良いのだ。
臨床心理士のベサニー・クックは、「きっと良くなるよ」、「明日はまた別の日だ」、「あなたの気持ちはわかる」といった決まり文句を避けるようアドバイスしている。
心理療法士で作家のティナ・B・テッシーナも「きっと良くなるよ」といった決まり文句を口にしないよう、強く忠告している。
テッシーナは、「大変だったね」とか「（あなたがこんな目に合うなんて）あんまりだ」と言う方がずっといいと言う。
誰にでも自分なりの対処法がある。ただその人のそばにいて、泣いてもあなたが逃げないとわかっているだけで、その人は孤立感を和らげることができる。
重要なのは、あなたがその人の問題を解決しようとしたり、物事が良くなることを伝えようとしているのではなく、その人の気持ちを理解しようとしているということなのだ。
臨床心理士の資格を持つエイミー・ダラムスは、相手が何を望んでいるのか心配することに時間とエネルギーを費やすのではなく、ただ尋ねてみればいいと言う！
ダラムスは言う、「ある人はガス抜きが必要かもしれない。別の人は、一緒にソファに座ってテレビを見てほしいかもしれない。一番大事なのは、その人が今いる場所を受け入れることだ。」
ティナ・B・テッシーナは、傾聴がおそらく最も重要なことだと指摘する。つまり、友人に寄り添い、彼らが話す準備ができたときに話を聞くことだ。
「あなたの友人には、問題が何であれ、それを聞いてくれる人が必要なのだ」とテッシーナは言う。傾聴には長い時間がかかるかもしれないし、何度も続くかもしれない。「あなたの友人はおそらく、それまで安心して話すことができなかったので、溜め込んでしまったのでしょう」とテッシーナは付け加える。
その人が感じていることや経験している問題に、偏見を持たずに耳を傾けることは、最も重要なことだ。
うつ病を患っている人と一晩を過ごす場合の賢明なアプローチは、あなたは相手に何も期待せず、ただ一緒に座っているだけでいい、と理解することだ。
ニューヨーク在住の恋愛セラピスト、ローレル・スタインバーグは言う。「誰かの隣に座って映画を見るだけで、誰かが自分のためにわざわざ来てくれることを思い出させてくれることもあります」。
あなたがエンターテイナーになることを期待されているわけでも、相手のいる暗い場所から引きずり出すような面白さを求められているわけでもないことを理解してほしい。誰かが家族を失ったときのように、そこにいるだけで十分なのだ。
うつ病はしばしば、自分が固い空気の中を移動しているように感じ、簡単な仕事でさえ不可能に思える、と表現される。このことを念頭に置いて、身の回りのことの手伝いを申し出ることは助かるかもしれない。
これは、誰かの食器洗いを手伝うことを意味するかもしれない。「その人の家の片付ける手伝いができるかどうか尋ねてみてください」とスタインバーグは言う。「整理整頓された空間にいることは、快適であるだけでなく、人々の気分を高めることが示されている。」
それはデリケートな会話だ。その人が自分自身や身の回りの世話をすることができないことを暗に示したくはない。花は通常、部屋の美観を良くするのに役立つ贈り物として歓迎される。
ボストン大学医学部の報告によると、運動はうつ病の症状と闘うのに非常に効果的である。このことを念頭に置いて、友人を散歩に誘ったり、一緒に他の運動に参加することは有効である。
「だから、自ら率先して運動をはじめ、相手も参加しやすくなるような、そんな友達になりましょう！（もし相手が同意してくれるなら）」とベサニー・クックは言う。
外部の力を借りるよう促しましょう。喜んで専門家に診てもらう人はほとんどいないが、それが最善の選択であることはよくあることだ、とアリーシャ・パウエルは言う。
セラピストに診てもらった方がいいという提案も、慎重に行うべきだ。良いセラピストの名前を手元に置いておくと良いかもしれない。
うつ病は非常に深刻な状態だ。単に悲しいと感じるだけでなく、誰かの命を危険にさらすこともある。エイミー・ダラマスによれば、自傷行為を考えたことがあるかどうかを尋ねるの構わないという。
「うっかり彼らの頭の中にそうした考えを植え付けてしまうことはないでしょう」とダラムスは言う。
もしその人が無価値や不要な存在だと感じているなら、あなたがその人に与えることのできる最も価値あるものは、あなたがどれだけその人を気にかけているかを示すことだ。
事態が深刻であれば、あなたの手には負えないだろうし、専門家が対処したほうがいい。テッシーナは言う。「友達が専門家に言わなくていいと言ったとしても心配しないでください。命を救うために必要なタイミングなのです」
友人の反応が鈍いと、あきらめたくなることもあるだろうが、あきらめないでほしい。うつ病が一晩で解決したり、たった一度の会話で直ったりするものだとは思わないこと。
サポートすることは精神的に負担がかかるので、自分のメンタルヘルスもケアする時間を取ることが大切だ。サポートを提供できない時もあるかもしれないが、そのような時ははっきりと正直に話した方がいい。
「支えるメッセージ、希望に満ちた言葉を継続して伝え、そして近くにいてください」とボルチモア・セラピー・センターのセラピストでディレクターのラフィ・バイレックは言う。「”あなたはどこにも行かない” というメッセージを受け取るだけで、友人にとって役に立ち、励みになります。」
出典: (Parade)
うつに苦しむ友人を助けるには
プロのアドバイスからヒントを得る
健康 心理学
世界保健機関（WHO）によると、あらゆる年齢層の2億6,400万人以上がうつ病を患っているという。うつ病は治療可能な病気ではあるが、深刻で、苦しんでいる本人には多大な苦痛をもたらし、その人の周囲の人々にとっても非常につらいものだ。
身近な人が苦しんでいる場合、無力感、恐怖、怒り、罪悪感、フラストレーションを感じるかもしれません。しかし、この状況に何もできないわけではない。我々にも助けるためにできることがある。一流の専門家による、我々にもできる支援の方法について、このギャラリーをご覧下さい。