国境を越えるグルーヴ：すべての音楽好きが訪れるべき有名なレコード店 -

デジタルダウンロードが急速に普及するにつれ、テープ、CD、レコードの衰退が独立系レコード店の終焉を告げるのではないかと多くの人が懸念していた。しかし、2007年にレコードが華々しく復活した。ニューヨークタイムズ紙が「1980年代に廃れかけたレコードが、今では音楽業界で最も人気があり、最も売上の高い物理フォーマットになっている」と評したように、この復活はレコード店にとって新しい時代の幕開けとなった。

限定盤やディープカットのレコードを手に入れるために、ぜひ訪れるべき場所を詳しく見てみよう。

© Getty Images

スピラーズ・レコード：カーディフ、ウェールズ -

ウェールズのカーディフにあるスピラーズ・レコードは、1894年に設立された世界最古のレコード店として知られている。深い歴史と音楽文化との繋がりで知られるスピラーズは、長年にわたって変化を続け、世界中の音楽好きに愛され続けている。

© Shutterstock

スピラーズ・レコード：カーディフ、ウェールズ -

店がオープンした当時、ビニールレコードはまだ数十年も先の話だった。当時、録音物はワックスシリンダーや重いシュラックディスクに収められていたが、これらは高価で、ほとんどが珍しいものとみなされていた。

© Shutterstock

アメーバ・ミュージック：ロサンゼルス -

アメーバ・ミュージックは、ハリウッドの中心部に位置する世界最大の独立系レコード店として有名である。あらゆる種類の音楽や映画を備えており、音楽愛好家に人気の観光地となっている。

© Getty Images

アミーバ・ミュージック：ロサンゼルス -

あらゆるジャンル、珍しいレコード、CDを網羅した膨大なコレクションを誇るアメーバでは、新進気鋭のアーティストや有名アーティストによる店内ライブも頻繁に開催している。

© Getty Images

ラフ・トレード・イースト：ロンドン -

ロンドンのトレンディなショーディッチにある象徴的なレコード店、ラフ・トレードは、1970年代後半から英国の音楽シーンで影響力を及ぼしてきた。インディーズ音楽に対する独特のアプローチで知られるラフ・トレードは、現在ではロンドン市内に７店舗を展開し、イングランドの首都における文化機関としての評判を上げている。

© Getty Images

ラフ・トレード・イースト：ロンドン -

厳選されたセレクションで知られるラフ・トレード・イーストは、親密なライブショーやアルバムサイン会のためのパフォーマンス会場としても機能している。かつてロンドン最大のビール醸造所があったTruman Brewery（トゥルーマン・ブリュワリー）に位置し、音楽、コミュニティ、アートの活気に満ちた中心地は見逃せない。

© Getty Images

タワーレコード：東京 -

東京・渋谷のタワーレコードは、8フロアに及ぶ多階層の象徴的な巨大店舗で、幅広い音楽のセレクションを取り揃えている。1995年のオープン以来、東京の主要な文化的ランドマークとなっている。

© Shutterstock

タワーレコード：東京 -

アメリカのタワーレコードが閉店し破産申請する一方で、東京の渋谷店は繁盛し、今日まで音楽ファンを魅了し続けている。この日本の旗艦店は、営業停止の4年前の2002年に、正式にアメリカの店舗から分離した。

© Getty Images

サード・マン・レコード：ナッシュビル -

サード・マン・レコードは、ミュージシャンのジャック・ホワイトがベン・ブラックウェル、ベン・スワンクとともに設立した、多種多様なレコードを専門とする独立系レーベル兼ストアである。同店は、ナッシュビル、デトロイト、ロンドンのソーホーの3カ所で営業している。しかし、サード・マンの雰囲気を存分に味わうには、ナッシュビルの旗艦店に行くのがベストだ。

© Getty Images

サード・マン・レコード：ナッシュビル -

まさに「ミュージックシティ」であるこの店は、独占リリース、ビニールレコード、ライブショー、さらには訪問者が自分でビニールをカットできるレコーディングブースを提供する中心地であり、サード・マンの精神を体現した真に本格的な体験することができるのだ。シャック・ホワイト本人に遭遇できるかはあなたの運次第！

© Getty Images

エレクトリック・フェタス：ミネアポリス -

エレクトリック・フェタスは1968年以来ミネソタ州の音楽シーンの基盤であり、もともとカウンターカルチャー（対抗文化）のコミュニティがよりオルタナティブで非凡な音楽を発見する場所として設立された。プリンスは長年この店の常連客で、2016年に亡くなる5日前のレコード・ストア・デイにはそこで買い物をしていた。

© Getty Images

エレクトリック・フェタス：ミネアポリス -

長年にわたり、エレクトリック・フェタスは文化の中心地。そして音楽愛好家が集まる愛すべき場所へと進化してきた。インディーズリリースの宣伝と地元アーティストのサポートに力を入れ、幅広い音楽セレクションを提供している。

© Getty Images

リアル・グルービー：オークランド -

オークランドで最も長く営業している中古レコード店、リアル・グルービーはニュージーランドの音楽シーンの名店となっている。ビニールレコード、CD、カセットの豊富なコレクションで知られるこの店は、コレクターと一般の音楽ファンの両方にとっての天国という評判を得ている。

© Getty Images

リアル・グルービー：オークランド -

1980年代に設立されて以来、文化的なランドマークへと成長し、地元や海外の才能を称えるライブパフォーマンスやイベントを頻繁に開催している。幅広いセレクションと音楽の歴史保存への取り組みにより、リアル・グルービーはオークランドの音楽愛好家にとって必見のスポットであり続けている。

© Getty Images

シフターズ：マンチェスター -

マンチェスターのバーナッジにあるシフターズ・レコードは、オアシスのギャラガー兄弟との繋がりにより、音楽史において特別な位置を占めている。ノエルとリアムは子供の頃からこの店によく通い、ノエルはここでザ・スミス、ジョイ・ディヴィジョン、ハッピー・マンデーズなどマンチェスターを代表するバンドのアルバムを買っていた。これらのレコードは、オアシスの伝統的なアンセムを形作る上で重要な役割を果たした。

© Getty Images

シフターズ：マンチェスター -

リアムはオアシスの曲「シェイカーメイカー」の中でシフターズについて言及しており、この小さな地元のレコード店はロックンロールの歴史の確固たる一部となり、熱心な音楽ファンなら訪れる価値のある場所となった。

© Getty Images

ウォータールー・レコード＆ビデオ：オースティン -

ウォータールー・レコードは1982年以来、オースティンの音楽シーンで重要な役割を果たしてきた。この店は活発な地域活動で知られ、幅広いジャンルの地元や世界的に有名なアーティストによるライブパフォーマンスを頻繁に開催している。

© Getty Images

ウォータールー・レコード＆ビデオ：オースティン -

サウス・バイ・サウスウェスト（SXSW）フェスティバルの期間中、ウォータールーは1日に最大10組のバンドが出演する人気スポットとなり、イベントに参加する音楽ファンにとって欠かせない場所である。これまでに店内で演奏したアーティストには、ニルヴァーナ、ウィリー・ネルソン、ザ・ストゥージズ、ソニック・ユース、セント・ヴィンセントなど、他にもたくさんいる。

© Getty Images

12トナー（12 Tónar）：レイキャヴィーク -

1998年に設立された12トナーは、アイスランドのレイキャヴィーク中心部にある伝統的なレコード店兼レーベルである。バーとカフェを併設し、週末は午前1時まで営業しており、コンサートやイベントが頻繁に開催されている。

© Shutterstock

12トナー（12 Tónar）：レイキャヴィーク -

12トナーはすぐにアイスランドの音楽シーンの重要な一部となり、Björk（ビョーク）を含むミュージシャンの出会いの場となった。2003年に彼らは同名のレコードレーベルを立ち上げ、特に若手や新進気鋭のミュージシャンに力を入れた。

© Getty Images

レッド・アイ・レコード：シドニー -

オーストラリア最大の独立系レコード店、レッド・アイ・レコードは、シドニーの音楽シーンの象徴である。レコード、CD、音楽記念品の豊富なコレクションで知られる同店は、創業以来、音楽愛好家にとって欠かせない存在となっている。

© Getty Images

レッド・アイ・レコード：シドニー -

オーストラリアレコード産業協会主催のARIAミュージック・アワード「オーストラリア最優秀独立系実店舗」部門でARIA賞を3回受賞したレッド・アイの通信販売事業は、過去10年間で急速に成長し、世界中の顧客に気象品、絶版品、オーストラリアならではの音楽アイテムを提供している。この拡大により、同社は入手困難なレコードや記念品の世界市場で重要な存在となり、音楽愛好家の文化拠点としての評価をさらに強固なものにした。

© Getty Images

ハード・ワックス：ベルリン -

ハード・ワックスは、テクノ、ハウス、ダブ、ベースミュージックなど、最先端のエレクトロニックダンスミュージックを扱う世界有数のショップである。ベルリンを拠点とするこの人気のレコード店は、1989年12月にマルク・エルネストゥスによってライヒェンベルガー通りの建物の1階に設立された。

© Getty Images

ハード・ワックス：ベルリン -

ハード・ワックスは、ベルリンの有名なエレクトロニックミュージックシーンに大きな影響を与えてきた。ベルリンだけでなく、世界中でテクノミュージックの進化を形作る上で重要な役割を果たしたといえる。このため、この店は新進気鋭のDJと世界的に有名なDJの両方にとって優先的な目的地となっている。

© Getty Images

ロッカーズ・インターナショナル：キングストン -

ジャマイカの豊かな音楽文化の柱であるロッカーズ・インターナショナル・レコードは、キングストンの象徴的なオレンジストリートに40年以上も前からある。ロッカーズ・インターナショナルはジャマイカビニールレコードの旗印を高く掲げ、レゲエシーンの主要プレーヤーとしての評判を維持し続けている。

© Getty Images

ロッカーズ・インターナショナル：キングストン -

ロッカーズは、特にオレンジストリートの黄金時代に、ジャマイカのレゲエ、スカ、ロックステディ・ムーブメントの形成に重要な役割を果たしてきた。かつてこの通りは、レコード店やレコーディングスタジオが立ち並ぶ賑やかな中心地だった。現在、ロッカーズはこの地域に残る数少ないレコード店の一つであり、ジャマイカの音楽史を保存してきたその伝説の証である。ロッカーズは、現在地元の人々から「ゴースト・ストリート」と呼ばれている通りのランドマークであるだけでなく、20世紀で最も影響力のある音楽ジャンルの一つが発展した場所としてもランドマークとなっている。

© Shutterstock

ロックン・フロイト：アルゼンチン -

アルゼンチンのブエノスアイレスにあるロックン・フロイド・ストアは、クラシックロックへの愛と独特のアルゼンチンの雰囲気を融合させたレコード愛好家に人気の店である。

© Getty Images

ロックン・フロイト：アルゼンチン -

この店では、ジャズや特別版を中心に、さまざまなジャンルの音楽を取り揃えている。ロックン・フロイトは熱心なファンがいることで有名で、地元と海外の音楽ファンの両方を魅了している。

出典: (Red bull) (The Vinyl Factory)

© Getty Images