自然災害、戦争、医療危機：世界で最も強靭な国々 -

不確実性を増す世界において、レジリエンス（強靭さ）は国家の繁栄にとって重要な鍵となる。商用不動産保険とリスクマネジメントのグローバルリーダーであるFMは、気候変動や地震活動のような物理的リスクに加え、政情不安や一人当たりの医療費のようなマクロリスクに対処するために最も適した国を紹介している。

世界的な課題が増大する中、本レポートでは、どの国が将来に最も備えているかについての貴重な洞察を提供している。どの国がレジリエンス（強靭さ）ランキングの上位になったのか、興味はありませんか？このギャラリーを見て、ランキング上位の国とその特徴をご覧ください。

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レジリエンス・インデックス・レポート -

商業用不動産保険およびリスク管理会社であるFMのレジリエンス・インデックス・レポートは、壊滅的な出来事に対する各国の対応能力を評価している。

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企業向けだけでない -

この分析の主な目的は、企業経営者が物理的リスクとマクロリスクの両面からその国の強みと脆弱性を見極めることにあるが、個人にとっても貴重な洞察を与えてくれる。

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全ての人にとってのリスク -

本レポートは、戦争、テロ、自然災害などの要因に触れているため、自社のレジリエンスを強化したいと考えている経営者だけでなく、ますます予測不可能になる世界で、より安定した生活の場を求めている人々にとっても示唆に富んでいる。

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評価手法 -

この指数には、6つの物理的要因と12のマクロ的要因が含まれており、これらを均等に組み合わせ、評価対象国・地域の総合スコアが形成されている。

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物理的要因 -

分析に含まれる物理的要因は、気候変動による影響、気候リスク、気候リスクの内容、サイバーセキュリティ、火災リスク、地震リスクである。

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マクロ的要因 -

マクロ要因には、政治リスク、一人当たりの平均医療費、教育、インフレなどが含まれる。本レポートでは、国連や世界銀行などの当局のデータを用いて、これらの要因を分析している。

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地域別分析 -

カナダ、中国、インド、米国はそれぞれ3つの地域に分けており、これらの国における自然災害への影響の明確な差異を把握するためである。

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レジリエンス・スコア -

レジリエンスは0点から100点の間で採点され、点数が高いほどその国や地域のレジリエンスが高いことを示している。

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最もレジリエンスが高い -

次のスライドから、報告書による、最も強靭な上位20の国と地域を紹介していこう。

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20. カナダ（ゾーン３） -

報告書は、カナダの「ゾーン3」（アルバータ州、マニトバ州、ノースウエスト準州、ヌナブト州、オンタリオ州、サスカチュワン州を含む）を、86.1というスコアで、世界で20番目にレジリエンスの高い地域と位置づけている。この地域は、水問題（利用可能な資源に占める淡水取水の割合）、腐敗の抑制、政治的リスクといったマクロ要因に加え、地震リスクの影響といった物理的要因に関連するレジリエンスでも高いスコアを示している。

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19. クロアチア -

同国の総合スコアは87.2で、特にインフレ、医療費、GHG（温室効果ガス）排出量などのマクロ要因において、同国のレジリエンスは高い。気候リスクやサイバーセキュリティを含む物理的要因がスコアを押し上げているが、地震リスクが比較的低いことから、この分野でのレジリエンスが低いことがわかる。

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18. スペイン -

スペインの総合スコアは87.3で、都市化率、インフレ率、温室効果ガス排出量、火災リスクなどの分野での高いレジリエンスが牽引している。しかし、医療支出や汚職の管理といった分野では、レジリエンスが低い。

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17. アメリカ（ゾーン２） -

同レポートで定義されているアメリカのゾーン2には、アラスカ、カリフォルニア、ハワイ、ネバダ、オレゴン、プエルトリコ、ユタ、ワシントンが含まれる。この地域は、インターネット利用、都市化率、水問題、サイバーセキュリティなどの分野で優れているが、地震リスクに関してはレジリエンスが低い。総合スコアは87.8だ。

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16. フランス -

総合スコア87.9のフランスは、インフレ、政治リスク、温室効果ガス排出量、水問題などの要素で強いレジリエンスを示している。また、気候リスク、サイバーセキュリティ、地震リスクでも高いスコアを示している。

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15. イギリス -

イギリスは総合スコア89.5となり、地震リスクで最も高いスコアとなり、このカテゴリーで100点満点を獲得した。また、インフレ、教育、気候変動の影響に関するレジリエンスでも高得点を獲得している。

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14. オーストリア -

同レポートによると、同国は気候変動リスクの影響を受けにくく、同国の構造物は火災リスク設計ガイドラインにほぼ準拠して建設されており、地震リスクに対して著しく脆弱な事業はないという。同国の総合指数は89.6であった。

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13. オーストラリア -

オーストラリアの総合指数は89.7で、教育（予定就学年数と平均就学年数の平均に基づく）は100点満点、水問題は99.9点である。また、サイバーセキュリティと地震リスクへのレジリエンスでも高いランクにある。

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12. アメリカ（ゾーン１） -

このゾーンには、アラバマ州、コネチカット州、デラウェア州、フロリダ州、ジョージア州、ルイジアナ州、メイン州、メリーランド州、マサチューセッツ州、ミシシッピ州、ニューハンプシャー州、ニュージャージー州、ニューヨーク州、ノースカロライナ州、ロードアイランド州、サウスカロライナ州、テキサス州、バージン諸島、バージニア州が含まれる。総合指数は90.4で、水問題、インフレ、サイバーセキュリティで高得点となっている。

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11. アイルランド -

同国は、総合指数92.2を獲得した。レポートによれば、地理的な位置関係から、ほぼすべての事業が地震リスクから免れる。また、インフレ、政治的リスク、温室効果ガス排出などのレジリエンス要因でも高いスコアを獲得している。

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10.アメリカ（ゾーン３） -

残りの全州で構成され、世界で最もレジリエントな国のひとつとしての米国の地位を確固たるものにしたゾーン3は、92.6のスコアでトップ10入りした。サイバーセキュリティー、インフレ、水問題などのカテゴリーで最高得点を獲得している。

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9. ベルギー -

医療費の支出や生産性（購買力平価に基づく1人当たりGDP）などの項目で他地域に比べて低いスコアにあるが、総合的なスコアでは93点を獲得した。

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8. フィンランド -

質の高い公共サービス（特に教育と医療）で有名なこの国の総合スコアは93.9点で、世界で最も強靭な国のひとつに数えられている。

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7. ドイツ -

フィンランドと同様、ドイツも医療費や生産性では高得点を獲得できなかったが、、温室効果ガス排出量、水問題、サイバーセキュリティ、政治リスクでは高いスコアを獲得し、総合スコアは94.7となった。

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6. スウェーデン -

スウェーデンの総合スコア95.1は、地震リスク（100点満点）、水問題、インフレ、教育などの分野で並外れて高い得点を獲得している。

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5. シンガポール -

FMの報告書で最もレジリエンスの高い国トップ5に入ったシンガポールは、総合スコア97.6を獲得した。このアジアの国は、政治リスク、都市化、温室効果ガス排出量、インフレの各項目で最高得点を獲得した。

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4. スイス -

スイスは総合スコア97.9を獲得し、ほぼすべてのカテゴリーで高得点を獲得したが、医療費と地震リスクでは依然としてレジリエンスが低い。

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3. ノルウェー -

この北欧の国は総合スコア98.4で3位にランクインした。気候リスク、インフレ、水問題、汚職の抑制で高得点を獲得した。

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2. ルクセンブルク -

99.5という素晴らしい総合スコアを持つ同国は、医療費、物流（貿易のしやすさ、インフラの質）、気候リスクの質（国の風水害リスクを考慮した耐風建築基準の施行）といった項目で遅れをとっているだけである。

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1. デンマーク -

デンマークは、世界で最も強靭な環境のひとつと評価されている。2年連続で1位を獲得したデンマークのレジリエンスは、強力な教育システム、汚職とインフレの抑制、地震リスクに対する経済活動の耐性の高さによるもので、総合指数は100となった。

ちなみに日本は総合スコアは77.5で36位だった。

出典: (FM Resilience Index) (U.S. News)

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