未来を予言した映画やテレビ番組 -

フィクションの世界では、何でも実現可能だ。しかし、映画や番組の構想やあらすじの中には、独創的で一見予兆のような詳細が後に驚くほど真実になるものもある。

2024年、世界の終わりを予言する終末映画が新たな関心を集めた。「デイ・アフター・トゥモロー」は公開から20年経ってからNetflixの世界ランキングトップ10で目覚ましい成功を収めた。2004年に公開されたローランド・エリッヒ監督のこの映画は、壊滅的な新氷河期の始まりを描いている。デニス・クエイド演じる古気候学者ジャック・ホールが、ジェイク・ギレンホール演じる息子サムを救うためにワシントンD.C.からニューヨーク市まで旅する様子を描いている。

このギャラリーをクリックして、世界の出来事、新しいテクノロジー、社会や文化の変化を予測するシリーズや映画を振り返ってみよう。

© NL Beeld

潜水艇タイタン沈没事件と「ザ・シンプソンズ」 -

2023年6月18日、アメリカの観光・探検会社オーシャンゲートが運営するタイタン潜水艇が、カナダのニューファンドランド島付近の北大西洋でタイタニック号の残骸を探索する任務中に悲劇的な爆発事故を起こした。

「ザ・シンプソンズ」ファンなら、この惨事が2006年に公開されたエピソードを彷彿とさせることに気付かずにはいられなかっただろう。このエピソードでは、ホーマーが、海底から失われた宝物を引き上げて生計を立てている、長い間行方不明だったトレジャー・ハンターのメイソン・フェアバンクスと再会する。彼はホーマーを連れて探検に出かけ、2人は小型潜水艇で潜り、古い船の残骸を見つける。しかし、ホーマーがメイソンを見失い、酸素供給が危険なレベルに達したため自分の潜水艇が罠にはまったことに気づくと、事態は悪化する。幸い、ホーマーは家族に囲まれて病院で目を覚ます。このエピソードは、2022年にオーシャンゲート潜水艇で旅をしたマイク・ライスによって書かれた。

© Getty Images/NL Beeld

「アルマゲドン」 (1998年) -

2021年11月23日、NASAは歴史的なロケット打ち上げを行った。同局は、脅威のない小惑星の軌道を変更することを目指して、同局初の小惑星防衛ミッションをテストしていた。同局はこれを「小惑星偏向技術の一つの方法を実証する、世界初の本格的な惑星防衛テスト」と呼んでいる。小惑星という言葉を聞くと、ブルース・ウィリス主演の1998年のアクション映画「アルマゲドン」を思い出さずにはいられない...映画が公開されてから20年以上経った今、NASAはついに「アルマゲドン」のシナリオに備えているようだ！

© Getty Images

「バーン・アフター・リーディング」 (2008年) -

映画「バーン・アフター・リーディング」（2008年）は、ワシントンD.C.のジムの従業員2人（フランシス・マクドーマンドとブラッド・ピットが演じる）がCIAの情報をロシア大使館に売ろうとする物語である。コーエン兄弟のこの映画は、ポリティコが「2021年1月6日に国会議事堂で暴動を起こしたペンシルベニア州の女性はペロシ議長のオフィスからノートパソコンを盗み、ロシアに売ろうとしていたという主張をFBIが捜査中」と発表した後、2021年にトレンドになり始めた。人は芸術を模倣するのか、それともこれは本当にひどい続編なのか？

© NL Beeld

「ザ・シンプソンズ」 -

「ザ・シンプソンズ」は、未来の出来事を予言してきた長い歴史がある。フェイスタイムの発明からドナルド・トランプ大統領の就任まで、面白い偶然もあれば、2022年2月24日のロシアのウクライナ侵攻のような偶然もある。これは、1998年の「キャプテン・シンプソン」というエピソードで予告されていた。このエピソードでは、ホーマーが軍事演習中に潜水艦に乗り込み、誤って船長をロシア領海に放り出す。ロシアは即座に報復し、軍隊と戦車を送り込んでベルリンの街を占拠し、ベルリンの壁を復活させた。

現場を指揮するのアル・ジーンによると、彼と「ザ・シンプソンズ」の脚本家たちは、ソ連の影と核戦争の脅威が頭上に迫る冷戦時代に育ったという。彼にとって、衝撃的なロシア侵攻に関するストーリーは、「残念ながら予言というよりは当然のこと」だという。

© NL Beeld

「ザ・シンプソンズ」 -

1993年のエピソード「マージの逮捕」では、住人がアジア（もっと正確に言うと日本）からジューサーを注文した後、大阪インフルエンザと呼ばれるウイルスがスプリングフィールドを襲った。同じエピソードで、箱が倒れて殺人蜂（2020年に米国に上陸した殺人スズメバチ？）が放出される。さらに、ヘリコプターに乗ったニュースレポーターが「ぐるぐる回っている」と何度も言っているのが聞こえ、これはヘリコプター墜落事故によるコービー・ブライアントの死を予兆していたという陰謀論者もいる。

© NL Beeld

「コンテイジョン」 (2011年) -

スティーヴン・ソダーバーグ監督の疫学スリラーで、グウィネス・パルトローが患者1号として登場。中国で感染したコウモリに関連する流行が始まり、その後インフルエンザのような症状で世界中で人々が死亡する。何か聞き覚えはないだろうか？

© NL Beeld

「アウトブレイク」 (1995年) -

コロナウイルスを思い起こさせる映画は「コンテイジョン」だけではない。医療災害映画「アウトブレイク」は、エボラ出血熱のような架空のウイルスが発生国を越えて広がり、米国を脅かすと言うテーマを扱っている。筋書きは、軍や民間機関が致命的な伝染病の蔓延を食い止めるためにどこまでやるかという点を推測するものだ。

© NL Beeld

「トゥモロー・ワールド」 (2006年) -

不妊症という疫病が人類を襲う。現実世界ではそれほど劇的なことは起きていないが、研究によると、1970年から2014年の間に多くの国で出生率が低下したという。

© NL Beeld

「1984」(1984年) -

この映画はジョージ・オーウェルの小説に基づいている。物語では、国民は全体主義政権に支配され、終わりのない戦争が繰り広げられる国が描かれている。この物語は、テロと「終わりのない」戦争や、NSA（米国国家安全保障局）が国民をスパイしていたという暴露といった現実の状況に例えることができる。

© NL Beeld

「サイバーネット」 (1995年) -

この映画は、弱いパスワードの解読が容易になることや、サイバー犯罪やハッカーネットワークの台頭を予測することができた。

© NL Beeld

「ガタカ」 (1997年) -

この未来的な映画では、人々は自宅でDNA検査キットを注文することができる。これは今や可能である。

© Getty Images

「ときめきサイエンス」(1985年) -

この映画は1985年を舞台に、雑誌の切り抜きとコンピューターを使って完璧な人工女性を作り出す2人の10代の若者の物語である。3Dプリンターではまだ人間を作ることはできないが、銃を作ることは可能だ。

© NL Beeld

「スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還」 (1983年) -

1983年のこの映画には空飛ぶスピーダーバイクが登場する。これらの乗り物は今でも存在する。

© Getty Images

「ウエストワールド」(2016年–2022年) -

1973年の映画は、人々が空想の成果を生きる砂漠の遊園地を舞台にしており、最近まで、ヒットテレビドラマとしてリメイクされていた。同様に、ディズニーは、人々がコスチュームを着て様々な冒険を体験できる「スター・ウォーズ」の世界に基づいたテーマパークを建設する意向を発表した。

© NL Beeld

「ターミネーター」 (1984年) -

1984年の映画には、現在世界中の軍隊で使用されている無人航空機ドローンが登場した。

© Shutterstock

「グレムリン2 新・種・誕・生」（1990年) -

映画の舞台はクランプタワー（トランプタワーをもじったもの）だ。このタワーには自動照明と自動ドアがあり、スマートホームの到来を予感させる。

© NL Beeld

「マイノリティ・リポート」(2002年) -

このSFスリラーでは、警察は霊能者から得た予知に基づいて犯罪者を逮捕し、犯罪を未然に防ぐことができる。ジェスチャーベースのコンピューティングは映画の中で重要な役割を果たすが、実際にはまだ開発の初期段階にあった。

© Getty Images

「スペース・ファミリー ジェットソンズ」 (1990年) -

空飛ぶ車はまだ存在しないが、1990年のこのアニメ映画の世界では自動掃除機、デジタル新聞、ビデオ通話などが導入されている。

© Getty Images

「ニューヨーク1997」 (1981年) -

1981年のこの未来的な映画は、ほとんどの予測は外れたかもしれないが、一つだ正しかったことがある。それは、ホログラムだ。

© NL Beeld

「時計じかけのオレンジ」(1971年) -

かつて禁止されていたこの映画は、さまざまな犯罪を犯すギャングによって街がいかに苦しめられているかに焦点を当てている。洗脳された囚人を釈放できる刑務所がある。この概念は正確には存在しないが、テネシー州には、囚人が精管切除に同意すれば刑期が短縮される刑務所がある。

© NL Beeld

「ダークマン」 (1990年) -

このSF犯罪メロドラマでは医療技術の使用が中心となっており、合成皮膚への言及や、皮膚を含む人間の臓器を作成するための3Dプリンターの使用など、現在使用されている技術で、時代をはるかに先取りしている。

© Getty Images

「死亡遊戯」 (1978年) -

この映画では、ブルース・リー演じるキャラクターが銃の暴発で命を落とすという事故に遭う。何年も後、俳優の息子、ブランドン・リーが映画の撮影中に射殺された。ブルース・リー自身も「死亡遊戯」の撮影中に亡くなったが、1978年にリーのキャラクターに代役を使って撮影は完了した。

© NL Beeld

「ロボコップ」 (1987年) -

まだロボコップが街をパトロールしているわけではないかもしれないが、この映画では顔認識技術、ロボット義肢、そしてデトロイト市の産業衰退の活用が正確に描かれている。

© NL Beeld

「ウワサの真相/ワグ・ザ・ドッグ」 (1997年) -

この映画は、大統領執務室で女性を暴行した後、スキャンダルに巻き込まれるアメリカ大統領についての物語である。ビル・クリントンとモニカ・ルインスキーのスキャンダルは、暴力事件ではなかったものの、その一年後に起こった。

© Getty Images

「スターシップ・トゥルーパーズ」 (1997年) -

この映画は、人間と巨大昆虫との闘いを描いた物語で、ビデオ通話やタブレットコンピューターなど、将来のテクノロジーの可能性をかなり予測していた。

© Getty Images

「ジュラシック・パーク」(1993年) -

実際の映画には本物の恐竜は存在しないが、映画には恐竜を再現できる技術が使われており、科学者たちは現在これを非常に注意深く研究している。

© NL Beeld

「エネミー・オブ・アメリカ」(1998年) -

この映画は、NSAが国民をスパイしていたことが発覚したことで起こった論争と似たようなことを予言していた。1998年当時、多くの人がそんなことはあり得ないと考えていた。

© Getty Images

「ラフス・ジョーンズ・フォー・プレジデント」(1933年) -

1933年に公開されたこの映画は、若い黒人男性がアメリカ合衆国大統領になる物語である。この映画はバラク・オバマの当選を予言したとも言えるだろう。

© Getty Images

「バック・トゥ・ザ・フューチャー」 (1985年) -

このSFファンタジーでは、ニュースを撮影するドローン、指紋認識、拡張現実などのガジェットが登場する。聞き覚えもあるものはあっただろうか？

© Getty Images

「トータル・リコール」(1990年) -

人類による火星移住はまだ程遠い現実だが、運転支援システムを備えた自動運転車はすでに設計段階をはるかに越えている。しかし今のところ、映画に出てくる架空のタクシー「ジョニー・キャブ」が、私たちが実現に最も近付いている。

© NL Beeld

「2001年宇宙の旅」(1968年) -

この壮大なSF映画は、多くの点で画期的で、驚くほど未来を予見していた。人工知能と音声認識は、映画で取り上げられた新興技術の2つにすぎない。

© NL Beeld

「ブレードランナー」(1982年) -

「ブレードランナー」の素晴らしい視覚的楽しみの一つは、高層ビルに取り付けられた巨大な広告看板で、そこには様々な商品を売る笑顔の東洋女性の画像が投影されている。これは、現在世界中のショッピングモールや公共の場所で見られる、今日ではジャンボトロンスクリーンと呼ばれるものが発明されるずっと前のことである。

© Getty Images

「ユー・ガット・メール」 (1998年) -

ティンダー、バンブル、その他出会い系アプリが登場するずっと前に、オンラインでのぎこちないやりとりの初期の頃と、デジタルでしかコミュニケーションを取ったことのない見知らぬ人と実際に会うという不安な現実を描いたこの映画があった。

© Getty Images

「トゥルーマン・ショー」 (1998年) -

かつて「トゥルーマン・ショー」は、リアリティ番組のスターのリアルライフについての作り話で、完全なフィクションだった。今日では、「ビッグ・ブラザー」、「カーダシアン家のお騒がせセレブライフ」、「ザ・リアル・ハウスワイヴズ・オブ・ビバリー・ヒルズ」がテレビで最も視聴されている番組の上位に入っている。

© Getty Images